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2026年9月23日(水)秋分の日 サービス担当者会議 永島 徹
p20〜p40
01:サービス担当者会議が必要な理由
ポイント
サービス担当者会議は、法令で定められたケアマネジャーが開催しなければならない利用者とサービス提供事業者をつなぐ重要な会議です。
皆さんは日ごろ、どのようなサービス担当者会議(以下担当者会議)を開催していますか。または、これから開催する担当者会議をどのように行っていきたいと考えていますか。せっかく時間と労力を費やし開催するならばやってよかった。!と、利用者とサービス提供事業者の双方が感じられる、充実した会議にしたいものです。そのためにも、事前準備や会議、当日の進行などを円滑に進めていく必要があります。
ところが、多くの新人ケアマネージャーから担当者会議が苦手と言う声を聞きます。他のケアマネジャーたちはどのように準備や会議の進行しているのだろう?今、自分が実施している内容で良いか?さらに今さら人に聞けないと思っている人もいるのではないでしょうか。
そこで、本章では、そもそも担当者会議とは何かについて考えてみます。
サービス担当者会議の法的根拠。
ケアマネージャーの定義と義務
担当者会議はなぜ必要なのでしょうか。法的根拠も踏まえて、その目的や意義をしっかり理解しておくことが大切です。
まずは介護保険制度におけるケアマネージャーの定義と義務について確認しましょう。
ケアマネージャーの定義は、介護保険法第7条第5項に、義務は同法第69条の34に示されています。これらを要約すると、ケアマネージャーは、両者等からの相談に応じ、状況等に合わせて適切に
保険者や事業者等との連絡調整を行うものであり、利用者の人格を尊重し、その立場に立って、公正かつ誠実に、厚生労働省例で定める基準に従って、今日も行うこと、と規定されています。このように、利用者のために連絡調整をする事は、ケアマネージャーの役割と義務になります。
ケアマネージャーの役割と義務(イメージ)
サービス担当者会議を開く意義
ケアマネージャーは利用者が介護サービスを利用するためにケアプランを立てます。
このケアプラン、原案の内容について、関係者が一同に会し、意見を出し合う会議が、サービス担当者会議です。
会議を行うことで、ケアマネージャー1人によって作成されたケアプラン原案は、利用者・家族、そして、サービス提供事業者等、様々な人々と共有され、情報交換や多角的な検討がなされ、より良いものになっていきます。また利用者と事業者が顔合わせをする場にもなります。
このような場(機会)があることで、介護サービス利用者を中心に関わる家族や専門職などの意思疎通が取りやすくなってきます。
そして、これから取り組む目標の共有化につながることで、各々が担っていく役割なども明確になり、円滑なサポート体制を育んでいくことができるのです。
サービス担当者会議を開かないと、運営基準減算に・・・
担当者会議の開催時期やケアマネージャーが守るべき義務については、指定居宅介護支援の事業の人及び運営に関する基準(平成11年厚生症例第38号) (以下、運営基準)と言うに規定されており、この点が通常のケアカンファレンスと異なります。
つまり、担当者会議は開催が義務付けられている会議ですから、免疫基準を満たさない場合は、運営基準減算になってしまいます。
担当者会議を開かないと、運営基準減算になってしまう場合は、以下の通りです。
①新規の方の居宅サービス計画を作成する場合、(運営基準第13条の9)
②要介護認定を受けている利用者が要介護更新認定を受けた場合(同15)
③要介護認定を受けて、利用者が要介護状態。区分変更の認定を受けた場合(同15)
この他、福祉用具貸与をケアプランに位置づける場合、その利用の妥当性を検討し、当該計画に福祉用具貸与が必要な理由を記載するとともに、必要に応じて随時サービス担当者会議開催する必要があります。
(運営基準第13条の22)このように
担当者会議の開催は、コンプライアンス(法令厳守)と言う点で考えると、守らなくてはならないルールなのです。
利用者のエンパワメントの視点も忘れずに。
一方で、介護保険法では、ケアマネージャーは利用者の自立支援に向けた働きかけを行うこともうたわれています。よって担当者会議が単に専門職同士の意見交換の場にならず、本人本位であり、利用者のエンパワーメントと言う視点で行うことも理解しておく必要があります。それにより事務的形式的な会議に終わらず、有意義な会議を行え利用者や家族にとって効果的なサービス提供の実現につながるのです。(詳しくは02で解説)
図表1−2 サービス担当者会議に関わる法令、通知等
①法:介護保険法(平成9年法律第123号)。
②運営基準:指定居宅介護支援等の授業の事及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)
③算定基準:指定居宅介護支援に利用する費用の額の算定に関する基準
(平成12年、厚生省告示第20号)
④定める基準:厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号
⑤運営基準の解釈通知:指定居宅介護支援等の授業の人員及び運営に関する基準について(平成11年老企第22号)
⑥算定基準の解釈通知:指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具対応に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準のせんてい定に伴う実施上の留意事項について(平成12年老企第36号)
⑦見直し通知:介護保険制度に係る書類、事務手続きの見直しに関するご意見への対応について(平成22年老介発0730第1号老高発0730第1号・老振発0730第1号老老発0730第1号)
① ②には、法令③ ④は告示、⑤〜⑦は通知・法令。通知等は資料(143ページ)に掲載
私たちケアマネージャーを行う業務には、制度や法的根拠があることを抑えておきましょう。
この裏付けがあるからこそ、利用者やその家族の生活支援を行う貴重な役割が泣いていることを忘れてはなりません。
まとめ
注1利用者・・・要介護認定を受けた要支援者、要介護者の意味
注2サービス担当者会議を行っていないときには、当該月から当該状態が解消されるに至った。月の前月まで減算
注3エンパワメント・・・個人が持つ様々な力を見出し、自らが活かしていくこと。
02 エンパワメントの視点を生かしたサービス担当者会議
ポイント
利用者のエンパワメントと言う視点で、サービス担当者会議の、意義と目的を理解することが大切です。 
担当者会議は、法的根拠を踏まえた上で、利用者のエンパワーメントと言う視点で意義と目的を理解しておくことが大切です。
法的根拠の理解のみでは、会議が事務的、決死的なものに終わってしまうことも考えられるからです。
01で述べた通り、私たちケアマネジャーは、業者からの相談に応じて生活ニーズを分析し、一つ一つのニーズについて理解を深めていきます。
そして、利用者がその心身の状況等に応じた生活が実現できるように、行政やサービス提供事業者等との連絡調整を行い、利用者が自立した日常生活を営むのに必要な生活支援をになっています。
つまり、ケアマネージャーは、利用者が望む安心した生活を営むため、介護保険制度の領域に続けられた生活支援の専門職なのです。
そのような生活支援の専門職にとって、必要な視点の1つがエンパワーメントです。
その視点を持って、利用者の生活支援を適切に実施していくために、ケアマネージャーは担当者会議を開催し、①両者の状況等に関する情報サービス提供事業者と共有するとともに、 ②ケアプラン原案について、サービス提供事業者から専門的見地の意見を求め、生活支援に活かしていくことが大切です。
そして、③利用者の生活人数等の情報を共有し、利用者を中心に多職種協働で支援していくためのコンセサンスを持つことが担当者会議の目的といえます。
ケアマネージャーが、エンパワーメントの視点を生かして、担当者会議を行うと、上記① 〜③の担当者会議の目的は、図表1ー3のようなポイントを押さえて実践されることになります。
エンパーメントの視点を生かしたサービス担当者会議。
①利用者の状況等に関する情報をサービス提供事業者と共有。
身体機能の低下による表面的な生活の支障だけではなく、その裏側にある思いを理解していきます。そうすることでマイナス的に捉えていた利用者の言動の意味を理解し、前向きな対応をみんなで考えることにつながります。
②ケアプラン原案の内容について、サービス提供事業者から専門的見地の意見を求め、生活支援に生かす。
専門的視点からのアドバイスにより、より有効な支援につながる方法が明確になります。
多角的な視点によるケアプランの検討がなされます。
③利用者の生活人数等の情報を共有し、利用者を中心に多職種共同で支援していくためのコンセンサスを持つ。
担当者会議によって、利用者や家族の思いを共有できることを通じて、専門職同士の役割を認識するとともに、顔の見えるなじみの関係がより支援体制力を高めることになります。
利用者のライフヒストリーを大切にしよう。
利用者は現在に至るまで、多くの経験から様々な思いが存在します。悲しいこと、辛いこと、悔しかったこと、楽しかったこと、嬉しかったことなどの思いは、利用者自身の生き方に作用しています。その作用は、生きていく力になっているのです。この力は、たとえ心身機能の衰えがあったとしても、利用者が自分らしく生活していくための支えなのです。これこそが利用者のエンパワーメントとも言えるでしょう。
そこで、私たち専門職は、両者のエンパワーメントを理解していくために、利用者が示す表面的な事情だけで判断していくのではなく、利用者の今に至る生活背景を理解していく視点が必要です。たとえ利用者が認知症などになって、今の状態や状況を適切に伝えられなくなったとしても、これまでの利用者自身の生活背景を家族などの関係者と振り返ることで、言葉にならない思いの理解につながる機会になり、一見するとなかなか理解できなかった言動から、利用者の声なき声のメッセージを読み取ることができることもあります。
先輩からのアドバイス。
介護保険制度上、担当者会議を主催する立場にあるケアマネージャー。利用者の支援を進めていく中心的な役割を担うことになり、その責任の重さを痛感することも少なくないでしょう。認知症や医療依存度が高いケースなどで支援の内容が複雑になってくると、さらに負担感ばかりが増してしまいます。
しかし、担当者会議を開催することで、参加者全員で役割を分担することになり、ケアマネジャー自身も気持ち的に楽になれると思います。これも担当者会議の目的と言えるでしょう。終わり
利用者さんの今に至る生活背景を理解し、メッセージを読み取る様心掛けて、サービス担当者会議に望みたいと思います。田澤美雪&田中深雪より
