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今日は気持ちよく過ごせる一日ですね!

介護ヘルパーは見た エッセイ集

介護ヘルパーは見た エッセイ集

デニーズでゆったりモーニングを楽しみました!

2026年8月4日(火)晴れ 認知症の私が今を楽しく生きる理由

著 丹野 智文

p278〜p308

丹野くん、それで全然困らなかった。そんなふうに楽しい発想で、物事考えていけばいいんじゃないかなと思ってて。

できない事はいっぱいある。でも考え方を変えるだけで元気になるからね。

丹野くん、今の気持ちとか整理つけるために、何でもいいから紙に書くって言うものもいいと思うんですよ。

気持ちの中でぼんやりしている部分もあるでしょう?

田中さんは、それを紙に書いて、その紙をなくすんですよ。

丹野くんノートにするんですよ。ノート。実は私手帳とこのノートに全部書いているんですよ。これは手帳手帳は1ヶ月分まとめて書けるやつ。

サポーターの視点

自分やスケジュールや考えたこと、メモなどをまとめているノート手帳を見せながら話をしました。

丹野君、手帳だけど、1日の中の細かい予定が立てられないので、このノートも使ってるんですよ。

1日1ページのノート。何月何日何曜日と書いて、どこどこ講演とかね

田中さんええ。

丹野くん。誰から、どこから連絡が来たのか。

Messengerできたのか、LINEかメールなのか、とかも全然わからなくなるので、全部書いて。

あと移動の時は、こうやって全部電車の乗り換えなんかも細かく書きます。

下にスペースがどんなに空いていても、次の日は次のページにするんですよ。

田中さん。あ〜

丹野くん、そうするとすごく見直しやすいですよね。

ノートなんか安いから、たくさん使ってももったいなくないので。

このノートをね、2年前になくしたことがあったんです。で、今は袋に入れて、このエアタグつけてなくして。なくしても、携帯で探せるわけです。

田中夫妻すごいね。感心した様子の田中さんと妻。

これ(エアタグ)も失敗したから思いついたんですよ。失敗していいんですからね。

失敗するから工夫する、そして成功体験ができる。これを失敗しないように周りが支援すると本人に成功体験があまりないから元気にならないんですよ。

丹野くん、失敗しないように周りが支援すると、本人に成功体験が生まれないから、元気にならないんですよ。

私は今回みたいに外泊する時も、全部自分で準備するんです。この間もね3泊なのに靴下6足入ってて、パンツが入ってないことがありました。

でも、コンビニがあるから買っちゃえばいいんです。だから全然困ってないですよ。

サポーターの視点。自分自身の失敗体験からの工夫の話を伝え、症状によって失敗してもいいんだと言うことを強調しました。

カバンとかもそうなんだけど、私はやはり財布はないと思うと、すごくパニックになるんです。

でも、もうそういう経験をたくさんしてきたからないと思ったら、まず自分落ちつけてカバンから1つずつ荷物を出していく。

すると、すぐ見つかるわーって焦ってやると見つからないんだよね。

焦ってもいい事は無いから、1人で出かける時は常に冷静でいようと思って。

運動してても、何をやってるかわからなくなるんです。

そうだよね。俺も仕事中にトイレに行って戻ってくると、何の仕事してたんだっけってなるので、後輩に俺、今何してた?って聞いたりします。

丹野さん、覚えていないなら、違うことやればいいんじゃないですかって言われたりするけど(笑う)

うん、だから、そうですね。なんかそういう話。おっしゃる通り、そんなに前と変わってないよ。そのせい(認知症のせい)にしてるけど、前からそうだよ(笑)みたいなことも…言われたりして(笑う)

田中さんが、今まで周りの人とそういう風にやってきたことがつながっているんですよ。

そうですね。

認知症になる前に、仲が悪かったら、誰も助けてくれないから、田中さんの人徳なんですよ。

そこは、自信もったほうがいいですよ。

田中さんは、障害者手帳って取った?

障害者雇用枠で働いてもいいと思うんだよね。

会社にとってそれがプラスになるからさ、俺はすぐ取った。

手帳とって、会社に障害者雇用枠で良いって伝えたんです。

会社にとってプラスになろうと思ったので、自分から伝えました。

障害者の枠にしてもらって良いので、ただ給料は普通通りくださいって(笑う)

そうすると、会社も罰金払わなくていいんですよ。(注意・・ここで言う

罰金は、障害者の法定雇用率が達成の会社が収める。障害者雇用納期金の事。

障害者手帳とっても、別に誰にも悪い事は無し。

後は、私は講演で全国に行く時に、その土地のお城とか博物館とか行くんだけど、手帳を見せれば無料だったり半額だったりするので、そういう時にしか使ってないですよね。

でも、そうやってうまく使えばいいと思う。

田中さん、ポジティブですよね。発想が。もう私は基本的には3月で退職するので(認知症のことも)報告して、会社も終わるから。

まぁ、気持ちも楽ですよ。後はさっきの障害者手帳っていうのは…やっぱり会社にいるから取りやすいってこと?

会社にいなくても取れますよ。田中さんの住んでいるY県のことはわからないけど、仙台だとその手帳を持っていれば、地下鉄とバスが無料になるんす。だから、俺も診断受けた人には取ったほうがいいよって伝えていて。

いくら乗っても無料だからって。そうするとみんなで喜んで電車とか乗るんですよ。

失敗しないわけじゃないけど、たとえ、間違って反対方向に向かっても無料だから大丈夫大丈夫って(笑う)

しばらく笑う夫妻

この間も東京で山手線に乗ったんだけど、近い場所だったのに、反対方向に乗っちゃって。まぁたどり着けばいいんだからさ。

だから、いつも早めに行動してはいるね。

結構いろんなことが…できないこともあるけど…。元気な(認知症の当事者の)人を見れば、まぁいいかなって。

まぁ、そんなことをやればいいんじゃないかと思えて。

今、自転車を買いまして。後は何だっけ?

奥さん、スポーツジム?

まだ入ってないんですけどね。

自転車なんかも、使ってみてわかんなかったら、誰かに聞けばいいもんね。

まぁ、自分はそれでいいんだけど…。妻にね。迷惑をかけられないからってのがね。

奥さんに迷惑をかけると思うんだったら、まずは自分が明るくしなきゃですよね。

うん。

私もやっぱり、奥さんに心配かけたくない、迷惑をかけているんじゃないかって言う気持ちがずっとあって。

でも、私の場合は、周りの新しい仲間とつながって。それでも最初は笑えなかったの。もう不安で不安で。

その時に仲間から作り笑いでもいいから笑ってみなさいって言われて。それで笑うようになったら、今みたいに本当に笑えるようになってきた。

そしたら家族はそれを見て、ああ、これでいいんだなぁって思ったみたいで、そこから家族も変わったんだよね、うん。

サポーターの視点。

家族に心配をかけたくないと言う気持ちへの共感を伝えて、自分への経験を話しました。

家族はやっぱり心配でしょうからね…。

心配してもいいけど、信用してほしいんですよ。信用がないと、あれもだめこれもダメってなっちゃうから。

はいはい、頑張っていきたいと思います。

(認知症になって)10年経っても、俺こんなに元気だから。

すごいです。すごいですよ…話せてよかったと思います。

がんばりましょう。

ありがとうございました。

丹野さんの一言。

田中さん夫妻とのピアサポート。

私が行っているピアサポートでは、集団でやることもあれば、私1人と当事者1人、

私1人に対して夫婦や親子の2人と、少人数でやるケースもあります。

集団でやる場合は、認知症の当事者と家族を分けて行っていますが、ここでは、当事者とその妻の2人と一緒に話をしています。

最初は言葉が詰まりがちだった田中さんですが、後半になるにつれ、だんだん言いたいことを言えるようになってきたと思います。

こうした風景が、私が行うピアサポートでは頻繁にあります

ピアサポートの場面(2)(抜粋)

場所・・認知症のクリ二ック内の待合室。

時間・・約30分

参加者・・杉下さん(60代、仮名)と夫

認知症の診断・・3ヶ月ほど前

よろしくお願いします。私は39歳の時、アルツハイマー型認知症と診断されています。とにかく認知症になっても諦めなければ生きていけると思ってます。

私はこういう活動をすることで、そのことを伝えたいと思っています。

図書館で、(丹野さんが)お書きになった本を読みました。今、持ってます。

はいはい。ありました?ありがとうございます。

私も適当にというか、だいたい読んでます(笑)家内の診断は

私的には、診断名についてはどうでもいいと思ってるんですよ。

それよりも、奥さんの症状は、どうなのかなぁと思って。

物忘れとか、道に迷うとか、私の場合は、人の顔が覚えられないんですよ。

あぁ、そうですか。

それで、そこのところを工夫しているんです。

鬱と依存がなくて、認知症の症状だけなら工夫をすればいいんです。その工夫も仲間達と一緒に考えるんだけど。

私の仲間の年寄りで、よく鍵と敬老乗車証(高齢者向けの割引乗車ができる。ICカード)と財布をどこに置いたか忘れちゃう人がいて。

その人は、カバンとその3つを紐で繋いでいいんですよ。

その紐も工夫して、赤は鍵、青は敬老乗車証、黄色は財布にしたんです。

紐を引っ張れば出てくるように。

後は多分杉田さんもあると思うけど、忘れないようにと思ってメモを書くんだけど、その紙をどこに置いたか分かんなくなることってあるでしょう?、

でね、私の仲間のおばあちゃんは、どうしたかと言うと、テーブルクロスを模造紙に変えたんだって。で、テーブルに全部書くようにしたんです。

常に見えてるから、なくしもしないし、不安にもならない。そういうのが工夫なんだよね。

私の場合は、まあまあ若いから携帯をよく使っています。

携帯をうまく使って全然困らないようにしている。

あと、予定とかもノートに書くんだけど、都度都度で書いていると、どこに何を書いたかわからなくなるから、1日1ページのノートを作ってます。

丹野さん、自分のノートを見せながら説明をす。

どのくらいの大きさがいいかしら。

そうだね。A5くらいかな。

(ヘルプカードを見せて、人に認知証を伝えることについて)恥ずかしくは・・・?

隠したいって、最初は私も思ったんですよ。でも、今はもう全然隠す必要がないと思ってて。

反対に、人に伝えても助けてもらったほうがいいなと思うので。今は全然隠さなくていいと思ってるんだよね。

仮に100人いたら、2、3人は変なことを言う人いますよ。その人とは付き合わないで、残りの97人とうまく付き合えばいいんです。笑う。

そう思ってるので、全然問題ないですね。

サポーターの視点

認知症を他の人に伝えていくことの抵抗感について、家族に共感を伝えつつも、自分自身の経験による変化と、私の考えるメリットを話しました。

カバンも、常にリュックや肩からかけるショルダーバックにして、身体から離さないようにしないと、手提げのカバンなんかはトイレに行って、ポンと置くととすぐ忘れてくるんだよね。

あぁ、私もそうしてます。

いいですね。仮にこういう工夫を自分だけで思いつかない時は、仲間と一緒に考えるんです。家族がこうやりなさいとか、言っちゃうと自分で決めてないからやりたくなくなるので。

あはははは笑う

自分でやるって言うことが実は大切なんですよね。

例えば、携帯をなくさないようにストラップをつけようって家族が買ってきてしまうんだよね。良かれと思って、本人が決めて買うのは大変だろうと思ってそうしてしまうんだろうけど、それで人から渡されたものだと、認知症の人の記憶に残りづらいんですよね。自分で決めてないからで使わなくなっちゃう。ネックストラップ1つとっても、かわいいのがいいとか、かっこいいのがいいとか、ブランドが良いとか、自分の好きなものなら使うんだよね。杉下さんだっておしゃれだからね。かわいいとかきれいなのがいいと思うんだけど、それも良かれと思って、家族が買ってきちゃうと使わないんですよ。

で使わないとなんて言われるかと言うと、せっかく買ってきてあげたのにって怒られるんですよね。これは家族の中によくある負の連鎖なんです。

サポーターの視点、本人からも笑顔が出てきているので、自分で決めてやることの大事さんについて丁寧に伝えるようにしました。

やっぱり、自分で決めればいいと思います。自分でやる家族はそれを応援してほしいなと思ってるんだよね。なかなか難しいんだけど。

失敗していいんですかね。

全然失敗していいんです。失敗するから工夫するんです。

工夫するから成功体験が生まれて自信につながるんです。

家族が失敗させないようにって何でも先にやってあげちゃうと失敗しないんですよね。

失敗しなければ成功体験も生まれないから、元気にならないんですよ。私はもう失敗だらけですよ。

でも自分でやるんですよね。

それが命に関わることだったらダメだけど、例えばお金で失敗しても、僕はまた何十倍も働けばいいと思っているから笑うしょうがないって。

サポーターの視点

本人の不安も見えるので、失敗しても大丈夫と言うことを再度伝えます。

自分で決めるとか、自分でやってみるとか、うんって思って動かないと。家族からあれやりなさい。これやりなさいって言われるのは嫌なんだよね。

でも家族も心配だからなんだけどね。

う〜ん。

認知症の人の家族で(本人が)何にも言ってくれる人がいるんですが、これは家族に心配をかけたくない、迷惑をかけたくないってことなんです。

私もそうですよ。

家族にはなかなか言えないことが多い。

だから私もそうですけど、外に出て行って、認知症の仲間に会ってペラペラしゃべるんですよ。笑う。

同じ仲間だから共感するしね。家族からすればなんで1番身近な俺に行ってくれないんだろうって思うかもしれないけどでも家族って1番大切だから余計言えないんだよね。

杉下さん。今、症状とか何かある?大変な事はないですか?

まだ、ちょっと。始まったばかりだから。

もう、我々も年だから、やる気が起こらなくて。親ももう80代で

おお、私の親も一緒ですね。うちの親も、体が言うこと聞かないと言いながらも、旅行は好きですよね。

旅行はいいですよね。

だから、そんなに無理しない程度に、旦那さんと一緒に出かけるのもいいんじゃないかな。

サポーターの視点

旅行という言葉に本人も良い反応だったので、2人で一緒にやれることを提案してみました。

私、まだ、誰にも伝えてないんです。終わり

認知症の人の意見を聞ける人になリたいと思いました。終わり


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