今日はちょっと雨が降ってて、肌寒いですね!
今日はコーンご飯と海老スープを作ってみようかな!!
2026年9月19日(土)なぜ、認知症の人は家に帰りたがるのか?
p380〜p400抜粋 恩蔵 絢子&永島 徹
対策ですが、幻覚を見たら、実際にどのようなものが見えるのか、絵に描いてもらうなどして、客観的に眺めることが、ご本人の安心になることがあります。
家に知らない人が侵入しているなどの怖い幻覚を見た場合には、人に話すと、あー現実でなく幻覚だったのだとほっとすることができます。
視覚野に問題が起きてるうちから、今、ここにいないものを見るだけであって、その人の好きなものや嫌いなものが変わるわけではありません。その人が今までの人生の中で体験してきたことの記憶が失われてしまったわけでもありません。
また、どういうものが現れるかと言うと、必ずしも怖いものだけではなく、かわいいもの、不思議なものが現れることがあることを、三橋さんの絵は伝えています。
人と話をすることで、こんなものが見えたよ、えー、そんなものが見えたの!と笑い合うことができるかもしれません。
周囲の人にできる対策は、話し合ったり、笑いあったりして、身体的心理的負担を少しだけ一緒に担うことでしょう。
そんなのが見えるなんて、あなたおかしいよとその人を責めるのではなく、ただ視覚認知の問題として、なんで、
そんなものが見えるのか、一緒に知見を深めて行けたら良いのだと思います。
苦手な事ほど脳は疲れる。
ここで、脳に関する基本的情報を1つお伝えします。皆さんは、何かがものすごくよくできる人と、できない人、どちらが脳をたくさん使ってると思いますか例えば、英語を長期間勉強してきて、流暢に話せる人と、英語学習に取り組み始めたばかりの人と、どちらの方が英語を話す時の活動が上がると思いますか。何かができる人とできない人では、できる人の方が脳をたくさん使っているだろうと考える人が多いかもしれません。しかし、現実には、熟連者と初心者の話の脳活動を比べてみると、初心者の方がたくさんの脳領域を強く活動させます。
ある課題に熟練すると、省エネで、もう何も考えなくてもできるようになっているわけです。逆に初心者やその課題が苦手な人は、あぁでもないこうでもないと、頭の中でいろいろ試してみて、非行率な処理をしながら、その課題と格闘します。
英語話者が突然話しかけてきても、英語に熟達した人は、なんとなく対応できますが、慣れない人や苦手な人は、緊張して必死で対応します。
初心者の方が、その瞬間は、英語をしゃべることに努力していて、脳がたくさん働くので、疲れてしまうものなのです。
なぜ、突然にこんな話をしたかと言うと、健康な人にとっては、何の苦労もなく、こなされる課題も、脳のどこかに不具合が起こっている人にとっては、とても難しくて、脳、騒動員してやっている、と言うことをお伝えしたかったからです。
毎日、生き生きと暮らせるのは、毎日が、その人にとって、特に意識することなく、こなせるような、おなじみの課題で満ちていて、簡単になっているからです。
道端で車が通り過ぎるのを、健康な人は特に気もしないで過ごすことがで
来ますが、認知症の人にとっては、その1台1台を処理するのも大変で、道端で信号が変わるのを待っていると言うことさえ、疲れる経緯になります。
特に、レビー小体型認知症の人は、視線が固定して、なめらかに目を動かすことが苦手になることがあります。
その場合、高速で走り抜けていく車を処理するのに、非常に大変なことでしょう。
はきがないと言うことを1つとっても、日常に困難がたくさんあって、疲れやすいからなのかもしれず、何かは得意な人よりも、何かは苦手な人の方がたくさんの努力をしていると言う事実を抑えておく必要があると思います。
アシストポイント
無気力になったり、運動障害が現れたら・・・・
ご本人の気持ちに耳を傾け、状況を理解して関わりましょう
ご本人の思い:
私の生活の困り事を理解してほしい。
認知症=物忘れと考えられがちですが、レビー小体型認知症の症状が起因する。ご本人の生活の困り事は、なかなか理解してもらえないことが少なくありません。このまま自宅に引き持っていては、認知症が進んでしまうから、あるいは、身体を動かしにくくなった状況を、動かさないからだと思われ、ご本人の気持ちに耳を傾けないままです。サービスなどの利用を急いでしまうと、ご本人が被害的になってしまい、それ以後、頑なに外に出ると困るようになってしまうこともあります。
アシストポイントは、そうならないように、見た目の状況だけで判断しないで、ご本人の気持ちをしっかり聞くことです。身体の動かしにくさ、物の見え方、感じ方など、ご本人の状況を理解し、ご本人のペースを尊重して関わることで、安心安定につながります。
事例30
なぜ、レビー小体型認知症の人は、幻覚を見るのか。
和歌子さん、女性、80歳、要介護3、レビー小体型認知症、娘夫婦と同居
そば打ち名人だった和歌子さんは、若い頃から地元の物産館で、先生としてそば打ちを教えていました。きさくな田舎の母さんと言う雰囲気で、みんなから慕われる存在でしたが、物忘れや不自然な会話が多くなると、パッと周りから声がかからなくなりました。
そんな母の姿を見ていて、本当に辛かったと、デイサービスの利用にあたり、娘さんは話してくれました。
デイサービスでは、和歌子さんは言葉を発することはできるものの、会話は難しい状況でした。
また何もないのに、虫を払うような仕草をしたり、椅子に腰を下ろすこともなかなかできない様子で、周りの人がどうしたの?大丈夫?と心配してしまうほどでした。
P390

脳科学からの解説
幻覚が起こる理由
レビー小体型認知症は、視覚情報処理する視覚野に問題が起こりやすいと言われています。
目から入ってくる情報が、大脳皮質の中で、最初に届く場所が視覚野で、この部位が、正常に動作することが、私たちの見えの根本です。
視覚野に問題があると、今ここにあるものを誤認したり、今ここにいないものが見えてしまったりします。そして、その見えは、本人にとって、実際のものと区別がつかないほどに鮮やかであるために、あたかもそれが実際にあるかのように行動してしまうのです。
レビー小体型認知症では、幻覚が見えることが診断基準の1つになっていて、初期の頃から幻覚が起こることが特徴です。
周りの人たちは、自分たちには見えないものを見て、行動している和歌子さんを見ると、同じ世界を共有していないような気がして、戸惑うかもしれません。
しかし、例えば、部屋の中に大きな黒い虫が入ってきたら、誰でもパニックになるでしょう。まして、それが椅子の上にいるのに、いくら払っても取れない。周りの人は手伝ってもくれず、変な顔をして自分を見ている、そのような状況ではどんどん不安になることでしょう。
レビー小体型認知症では、脳の視覚野などの働きが、うまくいかないことがあるせいで、ご本人の意思にあらずに、本当に現実と区別がつかないものが現れることがあるのです。ご本人は、他の人には見えていないと言うことに、初めての人は気づかないかもしれません。気づいても、それを受け入れる事はなおのこと難しいでしょう。なんでこんなものが見えてしまうのだろう。どうやら他の人は見えていないようだ。自分はおかしいものではないかと言う。
気持ちに、圧倒されてしまうでしょう。しかし、ご本人がおかしいのではなく、脳の1部である視覚野がうまく働かないだけなのです。
睡眠障害が起こる理由
レビー小体型、認知症に関して、もう1つよく知られた特徴に、睡眠がうまく取れなくなったり、睡眠中に動き出してしまったりするというものがあります。通常、睡眠中は動き回ると危ないために、私たちの体には動かないように脳がブレーキをかけています。レビー小体型認知症の人は、睡眠中に体にかかっているこのブレーキが外れやすいことが知られています。
人間の睡眠には、大きく分けて、レム睡眠と、ノンレム睡眠と言う2つの段階があり、覚醒状態により近いのがレム睡眠です(図29)レム睡眠時に無理矢理起こされると、ノンレム眠睡眠の時に起こされるよりも、今まで見ていた夢を覚えていることが多いと言われています。記憶のシステムなども覚醒時に近い状態で、既に働き出しているからです。
図29:睡眠サイクル
我々は似ている時、大体90分のサイクルを繰り返す。睡眠の状態には、大きく分けて、レム睡眠とノンレム睡眠と言う2つの段階がある。
レム睡眠中は、目が急速に動いていることが知られていて、レム睡眠は、ノン睡眠と比べて、覚醒状態に近い。だから、レム睡眠中に見た夢は覚えやすく、この時に体にブレーキはしっかりかかっていないと、鮮やかに見えるものに対して体が動いてしまうことになる。
このレム睡眠の、脳が覚醒状態に近づいて、いろいろな夢を見ている状態で、レビー小体認知症の人の脳では、脳の運動を制御する働きやすいのです。つまり、通常は、夢を見ている時は、体が動かなくなっているから、空を飛ぶ夢を見ていても、危険はありませんが、体の制御を外れやすくなっていると、夢で見ているものによって、実際に体が変わってしまうのが問題が起こることがあります。
例えば、強盗が入ってきて、家族は危ない目に合う夢を見たとします。もしもレビー小体型認知症の人がそのような夢を見たら、強盗を撃退しようとすることを現実にそのまま取る可能性があります。強盗だ!と叫んで、家族を起こしてしまったりするのです。
現実した日中の幻視も同じです。起きている時、通常私たちは、見えてるものに反応して暮らしているわけですが、視覚野の活動変化により、現実と同じ位、鮮やかに見えるものが出てきてしまえば、その幻覚に反応してしまうのは当然です
レビー小体型認知症では、寝ている時も起きている時も、夢と現実の区別がつきにくいために、普段のクラスが大変になってしまうところがあるといえます。
幻覚は誰でも体験する。
普通の人には見えないものが見えたとしても、異常な人と決めつけるのは間違いです。実は私も1度だけ、普通の人に見えないものが見えたことがあります。それは10代の時でした。ある冬の日中に、こたつで眠くなって寝ているときに、なんだか体に違和感を覚えて、目を覚ましたら、私のお腹の上に女の子が座っていました。その子は、赤い服を着ていて、口が耳まで避けていて、恐ろしい顔で私を見つめ、私の腕を押さえつけていたのです。
私は叫んで助けを求めようとしてましたが、どうしても声が出ませんでした。
これはよく言う金縛りと言う現象です。論文によって異なるところがありますが、30%位の人が経験したことがあると言われています。
私は幽霊や座敷童を見たわけではなくて、誰でも持っている脳の特性からこれを見たのです。
先ほど説明したように、レム睡眠は、脳が覚醒状態に近づいてきます。その時に、レビー小体型認知症の場合とは逆で、私の場合、体の制御はまだ外れていないのに、意識はほぼ覚醒しまっている状態になったんです。もうほとんど意識ははっきりしているのに、体だけがうまく動かせない。それは普段だったらあまりない状態なので、あれ?私は目覚めているのに、なんで体が動かないだろうとパニックを起こし、脳はその状態を何とか説明しようとして、体にこんな重いものが載っているから、今動けないんだよと女の子の映像をでっち上げて、私に見せてきたのです。
実際、金縛りのときには、重い石像などが体の上に乗っているのを見る人が多いと言われます。
私の場合、赤い服の靴裂け少女だったのは、私は子供の頃から
昔話が好きでたくさん読んでいたからでしょう。私の脳が記憶の中から、体が動かない理由として、適切なものを勝手に編集して作り上げたのです。どうしても体が動かず、声が出せなかったのは、レム睡眠中で、体がまだ起きていなかったからです。脳は、健康なひとでも、時々バランスを崩すことがあって、バランスが少しでも崩れると、誰でも幻覚を体験することがあるのです。
特徴的な症状への対応、
和歌子さんも、周りの人が幻覚を誰でも見る可能性があると知っていたら、また見えたのねと普通に会話ができたかもしれません。
ベビー小体型認証では、時々、現実の風景の中に、いるはずのない人がちょっとあられてしまったり、そこにあるものがちょっと違うものに見えてしまったりすることがあります
また、入眠時幻覚、出眠時幻覚などと言うように、眠り始めや起きた直後で、健康な人でも幻覚を見やすいので、レビー小体型認知症の人
は特に現実と夢の区別がつきにくいことがあります。
しかし、幻覚を持っているからといって、すべての認識に問題があられるわけでは無いのです。
幻覚の内容としては、私も自分の記憶の中にあった、昔話の症状、恐怖の形として見たように、その人自身の心配事や気がかりが現れやすいところがあります。
レビー小体型認知症では、例えば経済的に、1人で家族を養ってきた男性が、お金がなくなったら、家族は困るのではないかと心配して、強盗の幻覚をよく見るなど、その人がどのように生きてきたか、その人の必死でやってきたこと、その人の心配してきたことが、現れることがあるのです。
そのような時は、それほど、その人は家族を守る気持ちが強かったんだと理解することができるのかもしれません。厳格にすべて理由がつくわけでは無いですが、どうか、通常とは違った認識をしたとしても、その人全体が変わってしまったと決めつけないでください。
そして、事例29の春雄さんも、和歌子さんも、物忘れがあったり、道に迷ったと言うように、アルツハイマー型認知症と同じような症状が現れていることについても補足しておきましょう。
春夫さんが道に迷うことについては、視覚野が関係しています。
視覚野というのは事例03でご説明したように、後頭頂皮質に情報送っていて、説明したように、アルツハイマー型認知症の人と同じように、レビー状態型認知証でも原因は異なりますが、空間認識が逃げ手になることがあるのです。そして、事例29でご説明した、認知的揺れで、ふと全体的な覚醒レベルが落ちてしまうと、どうして自分がここにいるのかわからない。と時間が飛んだような感覚がすることもあるでしょう。
それで、道に迷ってしまったり、ものが覚えられなかったりしてしまうこともあるんだと思われます。
ほんの少し、脳のバランスが崩れると、誰にでも怒れることとして、認知の症状を理解することが大切です。
認知症の人に幻覚が起こるのは、レム睡眠時に身体が動かなくなり、その時に夢を見た事でなるそうです。皆さんは、金縛りにあった
事はありますか?
田澤 美雪&田中 深雪より。認知症の方とそのご家族の方へ
